のこと、

今日の夢です。

実家の自室に食べ残しがあり虫がわいていた為、殺虫剤で駆除をしようとその場にいた猫を部屋から出して作業をしていたら、ドアを破る位の力で猫が部屋に入ってこようとするので防ごうと四苦八苦している夢をみました。寝た気がしないのでまた眠ります。

燃えるごみ

可笑しくもないのに笑い、眠たくもないのに眠り、日々を日々として過ごしている。 かつての私が執拗に追い回していた寂しさや孤独というものは、いつしか問われて思い出す位のものになっていた。それは言うなれば冷蔵庫に入れておいた食べ残しみたいなものな…

酒と薔薇と定食と

身に余り、持て余し、生きた心地のしない営みの中にあって、私の感じることはというと、唾棄すべきは強者の傲慢であり、または弱者のそれであった。 さりとて、鍬を手に過ごす日々は単なる虚妄に過ぎず、蜃気楼を追って彷徨うほどの体力も無知も今の私にはも…

かわいそうな自由

日々の中で春のにおいを感じとるたびに自由だったあの日々を思い出すのだけれど、さりとて自由であることに今も変わりはなく、何一つ思い出すようなことはない様に思えるが、それでは余りにも味気というものが無いではないか、 そこで、もうなにも君には話す…

マリブコーク

ウィースキーのボトルの並ぶ店のバーカウンターに私はいた。 牡蛎のオイル煮に合うウィースキーを探していた。 もう飲まなくなって久しいボトルが目に入り、コーラで割ったものを注文して飲んだ。 16歳の私がそこにいた。 もうマリブコークを“本当はおいしい…

終わる夏

波打ち際をもつれて歩くふたりの足を波が洗うのを、遠くから眺めている。 足の砂を払い立ち去る私には、アスファルトの道は固く確かに感じる。 腕にまとわりつく潮風が私を海から遠のかせる。 はやく風呂に入りたい。風呂屋はどこだ。 片腕を抑え、ニヤつく…

7月

泣く子をあやす母親の声が夕暮れに聞こえて、煩さと煩わしさとを私から遠ざけている。 通りかかる知らない子供が、私にあめをくれる。 「おいちゃんもう泣くのやめるよ、」 そう言う間もなく、知った子供は父親に手を引かれ、ちらちらと後ろを気にしながら去…

カレーライス

大きなビルの端に、蔦の絡まる小さな家があった。 かつてカレー屋であったその小さな家の入口には衝立がたてられ、手入れされる事のない木は路上に出ない様に縄で敷地内に引き戻されている。 その大きなビルも小さな家も壊され、さらに大きなビルができる。 …

ふたごの様に

ふたりはふたごの様にお互いを必要として、また必要としていない。 河口から海へ出て、溺れることのない遠浅の海を泳ぐ。 どこへ行く訳でもなく、そこに居続ける訳でもなく。 魚の影を横目に、美しい貝殻を拾い集める。 遠くまで行く船に手を振って、また貝…

手品

観客が一人しかいないマジックショー。 その観客をマジシャンが呼び、大きな箱の中へ誘導する。 そして観客は消えた。 おおよそ、そんな毎日である。

ちくわぶおじさんと僕

「ただそこにいるって事は、それを望もうが望むまいが、勝敗を生み、存在の可否を決めるって事だからね。世知辛いもんだよ。」 ビニールのカーテンで仕切られた屋台の暖かく湿った空気の中、割り損ねた割り箸でちくわぶをつつきながらおじさんは言った。たま…