のこと、

マリブコーク

ウィースキーのボトルの並ぶ店のバーカウンターに私はいた。

牡蛎のオイル煮に合うウィースキーを探していた。

もう飲まなくなって久しいボトルが目に入り、コーラで割ったものを注文して飲んだ。

16歳の私がそこにいた。

もうマリブコークを“本当はおいしいと思えない”私がいた。

そうして過ぎ去った日々を眺めては“夢見がちな子供たちに笑われて”はこれからの日々を眺めている。