のこと、

ふたごの様に

ふたりはふたごの様にお互いを必要として、また必要としていない。

河口から海へ出て、溺れることのない遠浅の海を泳ぐ。

どこへ行く訳でもなく、そこに居続ける訳でもなく。

魚の影を横目に、美しい貝殻を拾い集める。

遠くまで行く船に手を振って、また貝殻を拾い集める。

ふたりはふたごの様にお互いを必要として、また必要としていない。