のこと、

終わる夏

波打ち際をもつれて歩くふたりの足を波が洗うのを、遠くから眺めている。

足の砂を払い立ち去る私には、アスファルトの道は固く確かに感じる。

腕にまとわりつく潮風が私を海から遠のかせる。

はやく風呂に入りたい。風呂屋はどこだ。

片腕を抑え、ニヤつく私が歩いている。

そうして夏は終わる。