2015-07-10 7月 泣く子をあやす母親の声が夕暮れに聞こえて、煩さと煩わしさとを私から遠ざけている。 通りかかる知らない子供が、私にあめをくれる。 「おいちゃんもう泣くのやめるよ、」 そう言う間もなく、知った子供は父親に手を引かれ、ちらちらと後ろを気にしながら去っていく。 しようがなく、眼についた野良猫に独り言を言う。 大凡、往々にして、そんな毎日である。 つまり、夏の夕暮れと猫はよい。酒とつまみがあるとなおよい。 外で飲むと気持ちがよい。